タナカトシユキのブログ

脳内ストーリーと現実ストーリーで、できたブログ。

彼女は、苺大福のイチゴのように扱え

ていねいに掃除をした。

 

最近、綺麗にしてやれてなかった家を。

 

目につかない排水口を

 

歯ブラシを使って掃除をしていたら、

 

ひとつの話を思い出した。

 

昔付き合っていた彼女は

 

ボクの家に泊まるたびに

 

使った歯ブラシを

 

ふたつでひとつになるお箸のように

 

ボクの歯ブラシのとなりに置いた。

 

ボクは、その彼女の歯ブラシで

 

排水口の掃除をしてしまったのだ。

 

しかも、なぜかもとの位置にもどしてしまい

 

彼女が泊まりにやってきた時

 

時間が経っていたせいで

 

そのことをすっかり忘れており、

 

彼女が歯を磨いている時に

 

すべてを思い出した。

 

やばい。

 

ポーカーフェイスが不得意なボクは、

 

心の中の思いが、顔にでてしまったのである。

 

異変に気づいた彼女は、ボクを問いつめた。

 

そしてボクは、正直に告白をした。

 

「ごめん、じつはその歯ブラシで、

 

排水口を掃除してしまった。

 

でも安心してくれ。

 

一切、洗剤は使っていないから」と。

 

彼女を安心させるはずに言った言葉は、

 

逆に、彼女の怒りに火をつけることに

 

なってしまった。

 

ぎゃんぎゃん言われたあとに、

 

彼女「ねぇー。わたしの扱い方、ひどくない?」

 

ボク「そんなことないよ。

 

ボクは苺大福のいちごのように君を扱ってるよ」

 

彼女「はっ!?なにそれ、意味分かんないんだけど」

 

ボク「あんこのような甘さで覆って、

 

皮のように君を包んで守っているんだよ」

 

彼女「えっ、そうだったの。ありがとう」

 

こうして、また僕らに平和が訪れたのでした。

 

めでたし、めでたし。

 

っていう、

 

くだらない嘘を考えながら

 

掃除をしていたら、

 

途中で出掛ける時間になってしまったのでした。

 

 

また明日。バイビー