現実は、夢よりも残酷だった。
椅子に座らせられたボクの手と足は、
紐で縛られて、まったく動くことがなかった。
目の前には、おばちゃんがいた。
おばちゃんの手には、わんこ蕎麦があって、
ボクの口の中にわんこ蕎麦を
ひたすら詰め込んできた。
限界を迎えた頃に、はっと目が覚めた。
口の中が、もにょもにょしている。
歯を磨かずに出掛けてしまうことが
よくある僕だけど、
すっきりさせたくて
歯磨き粉をつけて洗った。
口に歯ブラシを入れて磨いてると、
変な味がした。
さっき手に取った歯磨き粉を、
目の近くまでもってきたら、
なんと、歯磨き粉ではなく、
洗顔だった。
朝から、へまをした。
わんこ蕎麦よりも、きつい。
現実は、夢よりも残酷だった。
まっ、
歯磨き粉をムヒと間違えた時の
衝撃に比べれば、たいしたことないな。
って、ことを考えながら
歯を磨いている。
また明日。バイビー