ありがとう、運命の神様。
荷物たちが運ばれ、部屋は空っぽになった。
3年くらい住んだ街から、引越すことにしたのだ。
引越しの日と部屋の引渡しの日を1日ずらしてしまったせいで、
今宵は、この空っぽになった部屋に
寝袋を敷いて寝る。
BGMは自然の音だけ。虫が鳴いている。
なにもない部屋にいたら、
この土地にきてから今までのことを
ふと考えていた。
春になると、桜並木がすごく綺麗で、
なのに、友だちと花見する時は
毎年、桜が散った頃だったことや、
夏になれば、花火もあがった。
川が近くて、走るにはもってこいだったし、
歩いてすぐのところでは、
東京蚤の市や、もみじ市などの
わくわくさせられるイベントが開催された。
この3年間で人間としては
成長したのか、劣化したのかは
正直わからない。
確かなことは、この土地にきたからこそ
出会うことができた人たちがたくさんいたってことだけ。
世の中では、このことを運命と呼ぶのだろうか。
ジャジャジャ、ジャーン。
おしまい
また明日。バイビー