タナカトシユキのブログ

脳内ストーリーと現実ストーリーで、できたブログ。

電話のベルが、鳴り止まない。

書くことがない時は、

 

とりあえず最初の文章を

 

てきとーに投げつけてみると、

 

物語が膨らむことがよくある。

 

今日は「電話のベルが、鳴り止まない」

 

という文章を投げてみる。

 

電話のベルが、鳴り止まない。

 

かれこれ、ベルが鳴り続けて10分ほど経過した。

 

非通知でかかってきた電話には、

 

でない!絶対にでない!

 

という信念を掲げている僕だけど、

 

さすがに10分も鳴り続けられると

 

僕の信念は崩壊した。

 

しかたなく電話にでてみると、

 

「もっと早く電話にでろ!」と

 

受話器の向こうから、聞き覚えのない男の声がした。

 

お腹が痛くて、トイレにこもってて

 

気づかなかった、と咄嗟に嘘をつき、

 

電話にでなかったことを謝った。

 

受話器の向こうの男は、僕のお腹を心配してくれた。

 

もう治ったから大丈夫と、またしても咄嗟の嘘をつき、

 

会話の流れをたちきって、

 

男の正体を明らかにさせようと名前を聞いた。

 

そうしたら男は、

 

さっきまでの優しさはどこへやら

 

ドスのきいた声で

 

「お前の娘は、誘拐した」と言ってきた。

 

自分の使命を忘れ

 

僕のお腹を心配するなんて、

 

なんてマヌケな男なんだと思いながら、

 

受話器の男に、色めいた声で

 

「ピィー。お客様がおかけになった電話番号は

 

現在使われておりません。」といった。

 

受話器の向こうの男は激怒した。

 

どうやら冗談は通じないらしい。

 

しまいには「お前の娘をぶっ殺すぞ」と言ってきた。

 

これはマズイことになったと焦り、

 

男をなだめるため、要求を聞くことにした。

 

「1週間後に、身代金3千万をもってこい。

 

用意できなければ、お前の娘は殺す。

 

あと、警察に言った場合も娘は殺す。」

 

まずい状況になった。しかも、3千万は高すぎる。

 

「3千万は無理だ。貯金が200万しかない。

 

100万円にまけてくれないか?」と

 

咄嗟の嘘をついて、値切ろうとした。

 

値切りは失敗し、

 

「お前の娘の命がどうなってもいいのか?」と

 

ドラマのようなセリフで問い詰められた。

 

誘拐をやめさせるためにも、

 

自分の胸のうちを素直に伝えることにした。

 

「まだ間に合う。誘拐なんて、やめたほうがいい。

 

人生が台なしになるぞ。

 

しかも俺は、まだ結婚していない。

 

これは間違い電話だ。

 

このことは誰にも言わないから、

 

誘拐した娘を返してやれ」と伝えると

 

受話器の向こうから、

 

「お掛けになってる電話は、

 

現在、電波が届かなくなりました」

 

という声が聞こえ、電話がきれた。

 

 

また明日。バイビー

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